近年、多くの会計事務所がペーパーレス化を急速に進めています。特に会計や税務ビジネスにおいては、常に膨大な量の顧客情報を管理する必要があることもあり、CRMツールの導入は高スピードで進んでいます。組織のオペレーションに最適なCRMツールを導入することにより、業務効率が大幅に改善され、より多くの企業や団体を顧問先として持つことができ、事務所のビジネスの成長に繋げることができます。個々の顧問先に対するサービス提供の流れを統一化しやすい会計・簿記・税務の現場においては特に、CRMツール導入の必要性が世界中で謳われています。
会計士のためのCRMの理解
CRMはカスタマーに関しての情報を効率的に管理し、サービス提供者とカスタマーとの関係(リレーション)を、体系的・包括的に改善していくことを可能にするツールです。
連絡先リストの作成、カスタマー情報の更新、サービス提供におけるタスクの追跡、プロセスの自動化、コミュニケーションやメールマーケティングなど、顧客が関連するさまざまな要素を、一元的に管理することができるのが、CRMの大きな特徴です。
会計・税務サービスを提供する事務所においては、 CRM利用の効果は、よりダイレクトにビジネスの成功に反映されやすいと言われています。この記事では、会計・税務サービスを提供する事務所が使えるCRMを8つ、駆け足で紹介します。
会計・税務サービス提供者向けCRMツール TOP8
- TaxDome(タックスドーム)
- HubSpotCRM(ハブスポッㇳ CRM)
- Liscio(リスシオ)
- Pipedrive(パイプドライブ)
- Insightly CRM(インサイトリー CRM)
- Zoho CRM(ゾーホー CRM)
- Nimble(ニンブル)
- Method CRM(メソッド CRM)
TaxDome(タックスドーム)
TaxDome は、会計・税務の様々なニーズに対応する、会計・税務サービス提供の現場での運用のために開発された、業務改善のワンストップ・ソリューションです。プロセスの自動化を軸とした本ツールには、痒いところに手の届いた実践的で便利な機能が豊富に備わっており、導入・運用を開始することにより、事務所の業務オペレーションが包括的に改善します。
主な特徴
- 業務オペレーションのすべてを一元的に管理できるオールインワンのプラットフォーム
- 直感的なインターフェイスで、ツールとして抜群にわかりやすい
- 顧客との連絡・ドキュメントの共有、電子サイン、請求書の支払い等、高度セキュリティ環境下で、カスタマーとのやり取りの殆どをTaxDome上で実行が可能
- チームメンバーの最新の作業量・リソース状況を視覚的に管理管理
- メール一括送信や顧客へのタグの割り当てを含む、多くのアクションを一括で行う事が可能
- カスタマイズ可能なフォームを使って、顧客からの資料・情報回収の効率化が可能
- データインポート機能を使って、エクセル等のスプレッドシートや他のツールからデータを簡単に移行が可能
- QuickBooks、Zapier、Calendly、Outlookなどの外部ツールとの連携利用が可能
- 顧客管理におけるカスタムフィールド作成機能
- ドキュメントの電子サイン機能
- ドキュメントの承認依頼機能
- 高度カスタマイズが可能なリマインド機能
- リアルタイムでプロジェクト状況を管理できる、チーム共有のダッシュボード
- メール同期機能を使うことにより、TaxDome上で顧客とのメール連絡を一元管理が可能
日本の会計・税務の現場における、日本語での利用にもフル対応したTaxDome には、 14 日間の無料トライアルがあります。トライアル中は、TaxDomeジャパンチームによる手厚いカスタマーサポートを受けることができ、機能制限なしでTaxDomeを試用することができます。
価格
月間費用7,000円で利用可能。導入後のサポート・トレーニングや、事務所サイトのホスティング等、追加料金なしで利用可能です。
HubSpotCRM(ハブスポッㇳ CRM)
HubSpot CRMは、組織の運営を多角的にサポートするCRMプラットフォームです。使いやすいインターフェースで、チームメンバーとクライアントの両者をシンプルなダッシュボードで管理することができます。
主な特徴
- 顧客ジャーニーを作成・モニタリングできるパイプライン管理
- タスクとリードの自動化により、スタッフを管理業務から顧客業務に集中させることが可能
- 利用企業のニーズに合わせ、ツールの様々な部分の細かなカスタマイズが可能
- プロジェクトの最新状況を常に把握できるトラッキングと進捗レポート機能を装備
- ミーティングのスケジューリング機能
- 利用可能ユーザー数&データストレージ無制限、管理可能な連絡先の上限は100万
価格
HubSpot CRMは、用途や利用規模に合わせプランの選択が可能。小規模チーム用には、$50の月額コストのプランが用意されています。
Liscio(リスシオ)
Liscioは会計士用のCRMツールとして、事務所と顧客間のファイル共有とコミュニケーションの円滑化をサポートします。クライアントからの書類提出を持つ時間や、様々なツールを行き来しながらドキュメントを探すといった非効率な時間を、Liscioを使って大幅に減らすことができます。
主な特徴
- 使いやすいドキュメント管理機能
- 顧客に対してのリマインダー・アラート機能
- 外部ツールからLiscioへの安全なファイル共有機能
- 顧客とのリアルタイム・コミュニケーション機能
- 電子サイン機能(追加オプション)
- リアルタイムのアクティビティフィードを備えたチーム全体の共有ダッシュボード
価格
Liscioは無料デモを提供しており、1ユーザーあたり月額$50で利用可能です。Adobe Signとの連携による電子サイン機能も利用可能であり、署名1件ごとにチャージが発生する料金体系となっています。
Pipedrive(パイプドライブ)
Pipedriveは、営業プロセスを改善するために開発されたCRMプラットフォームです。
主な特徴
- セールス・ジャーニーのさまざまなステージをトラッキングできるリード管理機能
- 反復作業の自動化により、営業担当者はより負荷の高い業務に専念が可能に
- 顧客とのメールや電話でのコミュニケーションをチームで共有できるプラットフォーム
- 企業や顧客の情報を安全に保つためのプライバシーおよびセキュリティ機能
価格
Pipedriveは14日間の無料トライアルを提供。ユーザーはEssential Planで$11.90〜、Advance Planで$24.90〜、Enterprise Planで$74.90〜、月間サブスクリプションに登録ができます。
Insightly CRM(インサイトリー CRM)
Insightly CRMは、顧客対応の各ステップにおいて効果的にアクションを実行できるようサポートしてくれる、簿記・会計士向けのCRMプラットフォームです。顧客データの収集と閲覧がスムーズに行ないやすく、ワークフローの効果的な管理を可能にします。
主な特徴
- リードのルーティングにより、コンテンツを適切な顧客に送信し、担当者によるタイムリーなフォローアップをサポート
- タスクの自動化による時間とリソースの節約
- Gmail、Outlookなどの外部プラットフォームとの連携
- メールの一括送信
- エンゲージメント管理のためのアナリティクス機能
- マイルストーンとプロセス管理により、プロジェクトの有効性を常にチェック可能
価格
14日間の無料トライアルがあり、有料プランは3パターンで提供されています(Plus Plan: $29、Professional Plan: $49、Enterprise Plan:$ 99)。
Zoho CRM(ゾーホー CRM)
Zoho CRMは、セールスと顧客とのリレーション構築に便利なCRMツールです。
主な特徴
- マーケティング、セールス・ジャーニー、ワークフローの自動化
- 成約可能な案件を特定するためのリードおよび案件管理
- すべての顧客の情報を1つにまとめてアクセスしやすくする連絡先の管理機能
- プラットフォームのカスタマイズ機能
- 進捗状況のレポート機能
- 外部プラットフォームとのメール連携機能、メールコンテンツ管理機能
価格
Zoho CRMは、15日間の無料トライアルに加え、無料版も提供されています。有料プランは4パターンで提供されています(Standard Plan: $20、Professional Plan: $35、Enterprise Plan: $50、Ultimate Plan: $65)。
Nimble(ニンブル)
Nimbleは、主にOffice 365やG Suiteを使用するチームに最適なCRMプラットフォームとして知らていますが、これらのプラットフォームの利用がなくても、CRMとして運用することが可能です。
主な特徴
- 160以上の異なるアプリから連絡先情報を簡単に取り込みが可能
- 顧客のニーズや関心に応じて、効率よく顧客のグループ化が可能
- ダッシュボードでチーム、クライアント、タスクの最新状況を管理可能
- ブラウザ、メール、SNSなどのプラットフォームから簡単にアクセスが可能
- 営業とチームパフォーマンスの進捗状況を把握するためのアナリティクス機能
- 営業プロセスの様々な段階で顧客をトラッキングできる視覚的なパイプライン
価格
Nimbleは14日間無料で試すことができます。有料プランは、月額$29.90〜の提供となります。
Method CRM(メソッド CRM)
Method CRMは、既にQuickBooksを使用している会計業務従事者に最適なツールです。
主な特徴
- カスタマーポータルで、顧客による支払いが可能
- 新規顧客を自動でQuickBooksに同期させることが可能
- ツール上で細かにカスタマイズされたセールスキャンペーンの実施が可能
- 利用者のニーズに合わせてプラットフォームのカスタマイズが可能
価格
Methodは30日間の無料トライアルを提供しています。有料プランは、月額$28のContact Mangement Plan、$49のCRM Pro Planの2つから選択できます。QuickBooksとの連携は、CRM Pro Planであれば可能です。
CRMを検証する3つのポイント
CRMツールには様々なプロダクトがあり、組織にとってベストなものを見極めるのは一筋縄とはいきません。長期にわたって毎日使用されるツールとなるため、導入検証は慎重に行うことをオススメします。検証にあたり、次の3つのポイントを抑えておきましょう。
CRMにかかるコストは?
完全無料が謳われていたり、低価格なプロダクトもありますが、機能的な縛りが大きく、実際の運用には不十分過ぎる可能性があることを念頭に、各ツールを比較検討することがオススメです。機能的な制限がなければ、料金が上がる傾向にあります。CRM導入の本来の目的と各機能の必要性、オペレーション上の実際の利便性を考慮しながら、候補となるツールの選択肢を絞っていくと効果的です。また、サブスクリプション契約においては、契約期間が長いほど、長期的にみてコストを大幅カットすることが可能となります。トライアル期間中や、月払い契約で開始した後に、ツールの長期的な利用が確実となれば、年払い契約に切り替えると良いでしょう。
CRMで管理できる顧客・連絡先の数の制限は?
CRMツール導入後は、そのツール上ですべての顧客やリードに関する大部分を管理することになります。ツールごとに、管理可能な顧客・連絡先の数に違いがあります。HubSpotを含む一部のツールでは、管理可能数によりプランの料金が大幅に変わる料金体系が使われています。PipedriveやTaxDomeでは、料金やプランに関わらず、管理可能数に縛りはありません。CRMを利用する目的と実際の必要性を考慮して、この点を検討材料の1つとすると良いでしょう。
CRMの外部ツールとの連携機能は?
CRMの外部ツールとの連携機能も、重要な検討材料の1つとなります。新しいCRMを導入する以前から組織内で使われている外部ツールがある場合、それらのツールがCRMと連携したかたちで利用することが可能であるかもトライアル期間中にチェックしておきましょう。具体的にどのような連携になるかも重要ポイントです。TaxDomeの場合、CSVファイルを含む様々なパターンのデータ移行や、QuickBooksやCalendly等の外部ツールとの連携に対応していることに加え、外部連携をより自由で広範的に行える連携専門ツールZapierを運用に取り入れることが可能です。Nimbleの大きな特徴は、MicrosoftとGoogle関連のツールとのスムーズな連携機能です。
以前から利用している顧客管理関連ツールがある場合、外部ツールからのデータ移行機能も大きな検討材料となります。
最適なCRMを使って、業務プロセスを効率化
毎日の業務オペレーションのワークフローを、テンプレート的に統一化しやすい会計・簿記・税務の現場においては特に、CRMツールの利用は効果的だと言われています。利用する本来の目的、組織にとって利便性の高い機能、コスト、ツールとしての使いやすさ等、検討材料となるポイントを多角的・総合的に考慮して、導入ツールを決めることが重要です。
会計・財務のオペレーション改善に特化したTaxDomeは、個別のオンラインデモ等、手厚い導入検証サポートを提供しています。TaxDomeに興味が有る方は、japan@taxdome.com 宛にお気軽にお問い合わせください。
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